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古代経済を動かしたオリーブオイル

  こんにちは!皆様いかがお過ごしでしょうか。

梅雨の石川県はとてもじめじめして蒸し暑いです。

ヨーロッパで気温が40℃ほどになっていると聞き、日本の夏はどうなるのだろうと心配しております。



  先日「世界ふしぎ発見」というテレビ番組ででイタリア南部のポンペイ火山について見ました。ポンペイとはイタリア・ナポリ近郊にあった古代都市のことで西暦79年の8月24日昼過ぎ(この日付は実は間違っているそうです)に発生した火山噴火によってポンペイの町全体が地中に埋もれてしまったということでとても有名です。18世紀に発掘作業が始まり、300年経った今もなお発掘作業が続いています。そのポンペイの遺跡で特定の日付を意味するとみられる壁の落書きが新たに発見され、今までの歴史が大きく覆される事となりました。番組ではポンペイで暮らしていた当時の人々のリアルな生活が紹介されていました。そこでは当時の人々がオリーブオイルを作っていた証拠もありました。


そこでそこで今日は古代で経済の中心となっていたオリーブオイルのお話をご紹介したいと思います。





<オリーブオイルの起源>

  地中海東部にあるキプロス島にある遺跡から、2006年歴史上最も古いオリーブオイルの遺跡がみつかりました。

その遺跡は紀元前1850年頃(約3900年前)に巨大地震によって出来たものでポンペイのように時が止まったままの姿を保っていたそうです。

その遺跡で見つかったのはオリーブオイルを作るための回転式の石臼と巨大な圧搾機でした。そのそばには巨大な壺が12個もあり、合計で3000リットルものオイルが貯蔵できるようになっていたのです。




そのオリーブオイルの製造所は複合施設の中心地にあり、当初それは偶然だと思われていたのですが、実はそれはオリーブオイルがその施設で作られるすべての物品に使われていたからだということが分かったのです。

香水を作るときの溶媒やベースオイルとして、溶鉱炉では燃料として使われ、織物製造では布地の柔軟剤や織機の潤滑油としてオリーブオイルが使われていました。

また製造されたオリーブオイルはテラコッタの壺にいれて地元の人々にも販売されていました。住民たちはそれを食すだけではなく、スキンローションや薬、灯油として使っていました。




古代、オリーブオイルは継続的に生産できる非常に優れたエネルギー源だったのです。生産されたオリーブオイルは船やキャラバンで他の国に輸出され、4000年前、オリーブオイルは既に地中海地域の経済を動かす大きな存在だったのです。

紀元前2500年ころになると東地中海沿岸地域ではオリーブが組織的に栽培され、搾油も巨大な装置を数人がかりで操作して作業するようになりました。

パレスチナのエクロンで発見された2800年前のオリーブ製造所では巨大な圧搾機が100台も見つかっており、当時の人々は年間およそ50万リットルものオイルを生産していたとされます。




オリーブオイルの歴史を振り返るととてつもなく長い年月をかけて人々に慕われてきたことがよくわかります。その事実はオリーブオイルが人体に無害であるということを簡単に証明してくれるように思います。

たまには歴史を感じながらオリーブオイルを味わってみるのもいいと思います。

それではじめじめした日々がつづきますがオリーブパワーで明るく元気にいきましょう!

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